2018/10/24

日報を使ったチームビルディングのコツ

会社での業務報告の手段として使われることの多い日報ですが、ネガティブな印象を持っている方が多いのも事実です。しかし、効果的な日報の運用を行うことで劇的な成果をあげている会社もあり、昨今では日報の価値が再認識されつつあります。そこでこの記事では、日報のメリットやデメリットとともに、日報を使ったチームビルディングのコツをご紹介いたします。

日報を使ったチームビルディングのコツのメイン写真

業務報告の手段の一つとして会社内で使われることの多い日報ですが、単純な報告としての価値以上のものがあるのも事実です。ここではそんな日報の特徴や活用例、日報で利用されるツールなどをご紹介しつつ、日報を使ったチームビルディングの方法を紹介していきます。

日報とは

日報とは、日々の仕事にまつわる情報を共有することを目的として書かれる業務記録をさします。

上司への共有を中心として書かれることの多い日報ですが、自身の仕事の状況をチームの他のメンバーに共有する効果もあるため、メンバー間の情報共有の手段としても用いられることもあります。

主に日々の具体的な業務についての記載が中心となりますが、そこで起こった問題やトラブル、そこから得た学びなどを記載することで、組織全体の情報共有を促進し、チーム作りの基礎として用いられることも多いです。

また、日報が新入社員の教育の手段として用いられることもあります。日々のタスクを日報として「見える化」することはタスク管理の練習にもなりますし、日報を記載していく中で書き手自身で問題を発見するきっかけにもなり得ます。新入社員を育てる側としても書き手が困っていることをリアルタイムに知ることができるため、適切なタイミングでアドバイスが出来るようにもなります。

日報のはじまり

主にチーム内の情報共有を目的として行われる日報ですが、下記のようなきっかけで始められることが多いです。

・チームの人数が増え、誰が何をやっているのかが分かりづらくなった
・外出の多いメンバーが増え、社内にいるメンバーとの情報共有が必要となった
・リモートワークが中心のため、日々の仕事を円滑にするためにも情報の共有が必要だった

どのケースにも共通する課題感は、「誰が何をしているのかがわからない」という部分です。

チームの人数が数人の場合においては、対面でのコミュニケーションだけで十分にこの課題に対応していくことは可能です。そのため、数人のチームにおいて日報が用いられることは稀だといえます。

しかし、人数が増えるにつれて開発部と営業部などのように部署自体が分かれてしまったり、外出やリモートワークなどで物理的な距離が離れてしまったりすると、途端に誰が何をしているのかが見えなくなってしまいます。

それだけならば大きな問題はないのですが、他の人の仕事内容がわからないがゆえの非効率な自体が発生したり、チームの向かうべき方向と個人の向かうべき方法のズレが生まれてしまったりと、情報共有がうまくいかないが故に発生する諸問題が徐々に発生してしまいます。

そのため、何らかの形でのチーム内での情報共有が必要となり、日報という手段を使ってこれらの問題を解消しようとし、日報を始めるケースが多いでしょう。

また、マイクロマネジメントの手段として日報を開始するケースもあります。

たとえば営業組織などにおいてKPIでの管理を厳格に行なっている場合、日々の進捗状況を部下から上司に報告させるケースがあります。上述のケースではチーム内の情報共有が主な目的でしたが、このケースにおいては人やKPIの管理が主な目的となります。

どのような目的で日報を行なっているのかは常に意識するようにしましょう。

日報の形骸化とネガティブ化

基本的にはポジティブな理由から書き始められる日報ですが、下記のような事情から形骸化し、ネガティブ化していくケースが目立ちます。

・当初の目的が見失われてしまう
・投稿した日報に反応がなく、書き手側のモチベーションが下がってしまう
・日報が「詰める」手段として使われてしまう

それぞれ詳しくみていきます。

日報の目的の形骸化

当初はチームへの情報共有という目的があって始められた日報ですが、続けていくうちに「書くこと」自体が目的になってしまいがちです。

なぜ日報を書いているのかの理由が正しくメンバーと共有できていない場合にこの問題が発生しがちです。日報を書く場合は、このチームではこのような目的で日報を書いているということを明確にし、メンバーとその認識を正しく共有していきましょう。

日報への反応がない

せっかく書いた日報に何の反応もなければ書く気が失われてしまっても仕方がありません。

上司からもらえるコメントは、たとえ一行だったとしても嬉しいものです。多少面倒だとしても、コメントを日常的に行なっていくことで、書き手側のモチベーションを保つことにもなりますし、それが結果としてチームの情報共有を促進することにもつながります。

またコメントのやりとりの中で新しいコミュニケーションが生まれ、良いアイディアに繋がっていくこともあるでしょう。

このように日報へのリアクションはメリットも大きく、積極的に行なっていくべきでしょう。

詰める手段としての日報になってしまう

マイクロマネジメントの手段として日報が使われる場合、日報を使って「詰める」ことが日常化しているケースもあります。

テキストのやりとりだけではその裏にある感情を伝えることは難しく、必要以上に詰められたと感じてしまうケースもあります。何らかの指摘を行う場合は可能な限り対面でのやりとりを心がけ、詰める手段としての日報を避ける方が無難です。

日報の価値の再認識

チームの情報共有を目的として始められることの多い日報ですが、上述のように形骸化してしまうケースや、ネガティブに捉えられるケースもあり、日報自体をやめてしまうという会社もあります。とはいえ昨今では、日報の価値が再認識されつつあります。

その背景にあるのは、リモートワークの増加です。リモートワークが増えることで、対面でのコミュニケーションが減り、また、同じオフィスにいないために誰が何をしているかが今まで以上に分かりづらくなってしまいました。

リモートワーク自体のメリットは大きいものの、情報共有という観点から見るとこれまで以上に問題になる部分も多く、リモートワークの情報共有を改善する手段の一つとして日報が注目を集めているのです。

リモートワークの情報共有手段として書かれる場合の日報は、上司への報告というよりも、チームメンバーへの情報共有がメインの目的となります。自分が行なっている仕事の状況を共有することや他のメンバーの業務の状況を把握することで、より円滑に仕事を進めることができるようになるからです。

自分の状況を積極的に共有することのメリットは、リモートワークを行う上では自分にとっても他のチームのメンバーにとっても非常に大きいものです。そのため、今後はさらに日報の重要性が増していくでしょう。

日報のメリット

ここからは、そんな日報のメリットについてご紹介します。

チームの状況がわかる

一番大きなメリットは、チームの状況がわかるという点です。

個人個人の日報を見ていくことで、チーム全体としてどのような業務が進んでいて、誰がどのようなことをしているのかがわかるようになります。自分に関連する業務の状況を知れることはもちろんのこと、チーム内で何が進んでいるのかがわかるようになるため、今後発生しうる仕事の調整を行いやすくなったり、仕事を計画的に進めやすくなります。

日報での情報共有により、チームの状況がある程度見える化される点が一番のメリットです。

困ったことを共有でき、アドバイスをもらえる

日報の中に困ったことやアドバイスが欲しいことなどを記載しておくことで、他のメンバーからアドバイスがもらえる場合があります。いわば質問箱のような役割を果たします。

また、業務時間中は忙しくて声がかけられなかった上司に対し、日報なら素直に質問できるというケースもあります。

日報という業務に関連する情報の共有が許されている場所だからこそ、気軽にアドバイスを求められる点は特に若手のメンバーにとっての魅力です。

これらの魅力を最大化するためにも、可能な限り日報には返信するようにしましょう。質問したら答えてくれるという空気感があるからこそ質問の回数も増えていきます。

「困ったことを共有しても良い場所」という意識付けも大切です。その結果として、チームとしての問題や課題が共有されやすくなり、仕事上でのリスクを未然に防ぐことにもつながります。そのため、問題が発生したことを責めるのではなく、問題について共有してくれたことを感謝するような運用を心がけましょう。

日報のデメリット

メリットの多い日報ですが、いくつかのデメリットがあります。

書くのが面倒くさい

日報の一番のデメリットは、書くこと自体が面倒という点につきます。

限られた業務時間の中である程度分量のある日報を書くことはかなりの負荷になります。ヒアリングする限りでは、30分程度かけて日報を書いているといったケースも耳にします。この負荷の高さが日報を書く一番のデメリットです。

日報のテンプレートを工夫したり、日報専用のツールを使ったりするなどし、負荷を下げることは日報を続けていく上で重要だと考えられます。可能な限り簡単に書けるようにした上で、書く内容についても迷わないようにしていくことで日報の面倒くささを減らし、情報共有が行われやすいチーム作りを目指していきましょう。

日報を読むのに時間がかかる

チームの人数が増えるにつれ、日報を読む負荷も高まっていきます。チームのメンバーが100人いたとすると、1件あたり30秒で日報を読んだとしても、一時間程度の時間がかかってしまいます。毎日一時間程度の時間がかかってしまうのは、業務上かなり負荷が高い行為と考えられます。

これらの負荷を軽減するためにも、チャット上で日報を書くようにしたり、専用のツールを使うのも手段の一つです。また、毎日の日報は簡単な内容のみにとどめ、週一回書かれる週報にある程度まとまった内容を書くといった運用も良いでしょう。

書く側もそうですが、読む側にとっても負荷がかかるということを認識した上で、チーム全体として情報共有が続けられる仕組みを考えていくことが大切です。

日報で利用されるツール

日報は主にテキストで書かれることもあり、多くの場合はメールやチャットなどを利用して日報が投稿されています。また、最近では日報専用のツールも幾つか出てきており、それらを使う会社も増えてきています。ここからは、日報で利用されるツールそれぞれのメリットやデメリットについてご説明します。

メールでの日報投稿

多くの会社で利用されているのが、メールでの日報です。ビジネスで日常的に利用されるメールを利用して、気軽に日報が投稿できる点がポイントです。

メールでの日報投稿のメリット

メールで日報を投稿する一番のメリットは、メールという普段から利用しているツールを利用できるという点です。

特別なツールを利用することなく日報が投稿でき、また、投稿された日報に対して返信することも簡単ですので、日報を投稿するためのツールとしては非常に便利です。

メールでの日報投稿のデメリット

そんなメールでの日報の投稿ですが、いくつかデメリットがあります。

書くのに時間がかかる

メールには冒頭のあいさつや末尾の文面など、ある程度の形式を求められるため、メールを書くこと自体に時間がかかってしまいます。

また、宛先を毎回指定したり、本文も毎回ゼロから書く必要があるため、メールで日報を書くという手間が大きいという課題を抱えています。前回の日報のコピーやテンプレートの流用などが行いにくい点も、メールで日報を書く際の負荷を高めてしまっています。

そのため、メールで日報を書くという行為自体の負荷が高く、日報を書くことへの心理的なハードルになりがちです。

読むのに時間がかかる

メールの特性上、メールボックスにあるメールを一件一件開いて見ていく必要があります。そのため、流し読みをしていくことは難しく、読むだけで一定の時間がかかってしまいます。

また、これは非常に悲しい話ですが、日報の閲覧状況についてのヒアリングを行う限りでは、メールボックスに届いた日報が開かれないというケースは多いようです。特に、多くの日報が届く部長クラスの人などにおいては、部下の数だけ届く日報をすべて読むという行為の負荷は高く、開かれることのない日報がメールボックスにたまりがちでした。

そのため、部下の側からしても読まれない日報に時間を使うことへの抵抗が生まれ、結果として効果の薄い日報が書かれてしまうことも増えてしまうといった悪循環が生まれがちです。

返信するのが手間

メールには、LINEなどで使われるスタンプのような機能はないため、「了解しました」といった一行程度の返信を行う手間がかかってしまいます。

部下の立場では一通のメールを出すだけですが、上司の立場の場合は数十通のメールに目を通し、その一通一通に返信していくことは一行の返信であったとしてもかなりの負荷となります。

そのため、結果として返信されない日報が増えてしまい、そのことが書く側のモチベーションを下げてしまいがちです。多少面倒だとしても返信するようにするか、日報専用のツールなどを利用して返信がしやすい仕組みに変えていくのも良いでしょう。

振り返りづらい

メールを利用して日々の業務報告を行なっている場合、1日ごとの記録は溜まっていくものの、それらをまとめて振り返ったりすることには不向きです。

例えば、評価のタイミングで「あの時何をやっていたか」という観点から日報を振り返ろうとしても、一覧性に欠けていたり、うまく検索できなかったりと、振り返りに使う際にはあまり適していません。

そのため、その日報の内容を本当に利用したいときに利用できないという問題が発生しがちです。

メールでの日報投稿のまとめ

メールでの日報は手軽にはじめられることもあり、多くの企業において取り入れられています。

とはいえ、メールというツールの制約上、せっかく書いた日報が読まれないというケースが起こりがちです。読まれない日報ほどメンバーのモチベーションを下げるものはありません。意識的に返信の回数を増やすなどして、きちんと日報が読まれているという空気感を醸成していくことも大切です。

また、メールの日報は振り返りづらいという課題も抱えています。日報のタイトルを工夫するなどし、検索しやすくしておくのも良いでしょう。

チャットでの日報投稿

Slackやチャットワークなどのビジネスチャットを利用しているを会社においては、チャット上で日報を投稿するケースも増えてきています。

チャットでの日報投稿のメリット

チャットでの日報投稿は、メールでの日報投稿と比較して気軽に日報の投稿を行える点が大きなメリットです。ここからはチャットでの日報の投稿のメリットをみていきます。

気軽に投稿できる

チャットで日報を投稿する一番のメリットは、いつものツールで気軽に投稿できるという点です。

メールと異なり挨拶文などは不要なことが多いため、比較的手軽に日報を投稿することができます。

そのため、日報を投稿するための心理的なハードルがさがり、日報を続けやすくなる点は大きな魅力です。

読むのが簡単

日報投稿用のチャンネルを作っておけば、他の話題と混ざることもないため、効率的にメンバーの状況を知っていくことができます。

さらにはメールのように一通一通開いていく手間もないため、比較的簡単にメンバーの日報を読むことができます。

そのため、メールと比較するとより簡単に日報を読むことができ、日報に目を通さないといった悲劇の発生度合いは抑えることができます。

返信しやすい

チャットにはスタンプや絵文字などの機能を備えているものも多く、比較的簡単に返信ができる点もポイントです。一通一通返信するのは大変ですが、いいねのような絵文字を送るだけならそこまで手間にはなりません。

ある程度簡単に返信ができるチャットだからこそ、書き手側もリアクションが期待でき、モチベーションを下げずに続けることができます。

チャットでの日報投稿の課題

チャットでの日報投稿は便利な点も多いですが、幾つか課題があります。

振り返りづらい

チャットの特性として会話が弾みやすいのは良いことなのですが、その反面過去のログが流れてしまうペースが早いため、日報を振り返ろうとした際に困ってしまうケースが多々あります。

また、検索するとしても、通常の発言と日報を区別することが難しく、過去の日報を探せないケースもあります。

そのため、チャットに日報を投稿する際は、日報として区別するための文言を記入したり、なんらかの印をつけておくなどすると良いでしょう。

過去のログが消えてしまう

チャットツールは無料で使うことが出来るものも多く、近年では非常に簡単に始められるようになっています。

とはいえ、無料で使う場合には過去のログが保存されないといった制約があることもあり、日報を振り返りたいときにそのログが消えてしまっているといったことも起こりがちです。

これらはチャットツールに課金することで回避できますが、いざ消えてしまった時のために日報のバックアップを取っておくなど、注意しておく方がよいでしょう。

チャットでの日報投稿のまとめ

メールと比較すると、チャットでの日報投稿のメリットは非常に大きいです。

とはいえ、人数が増えれば増えるほどログの流れるペースも早くなってしまうため、部署ごとに日報を投稿するチャンネルを分けたり、運用についてのルールを定めるなどし、メンバー全員が投稿しやすく読みやすい状態を作っていく必要があります。

専用のツール

メールやチャットでの日報の投稿のデメリットを解消した、日報投稿専用のツールも最近は増えてきています。それらのツールを導入するメリットやデメリットをここでは整理してご説明します。

専用のツールでの日報投稿のメリット

まずは日報投稿の専用ツールのメリットをみていきます。

過去の情報がきちんとストックされる

一番のメリットは、日報として書かれた情報がきちんとストックされていく点です。

日報というストック情報を適切な場所に貯めることができるため、評価のタイミングなどにおいて過去の日報を振り返りやすくなります。

また、部署を異動してきたタイミングなどにおいても過去に書かれた他のメンバーの日報を確認することもでき、情報共有の手間が大幅に削減されるといった効果もあります。

さらには、検索機能などが充実していることも多く、「この業務に精通している人を探したい」といったときにも日報の情報を利用できるため、日々の報告の情報を他の形で活かすことが出来る点もポイントの一つです。

目標の管理も簡単にできる

日報専用のツールの中には、目標の管理が簡単にできる機能を備えたものがあります。

日報には目標の進捗状況が書かれることも多いですが、この進捗の数値を毎日手で書くことはなかなか手間がかかるものです。これらの記入を簡単に行えるようになることで、日報を書く手間が大幅に削減されます。

さらにはグラフィカルに目標の進捗状況を表示できる機能を備えているものもあり、日々の進捗共有がより簡単に、わかりやすくなる点も魅力です。

専用ツールならではの便利な機能

ほかにも、工数管理ができる機能や、日報の投稿状況を確認できる機能、日報投稿のリマインドをしてくれる機能など、日報を利用してチームビルディングを行なっていくための便利な機能を多く備えています。

専用のツールでの日報投稿のデメリット

単純にコストがかかるという点が、専用ツールを使う上での大きなデメリトットなります。逆にいえば、コスト面に目を瞑れるのであれば、チームビルディングの観点からは専用のツールを使うメリットは大きいといえるでしょう。

専用のツールを利用する場合のまとめ

日報専用のツールというだけあり、メールやチャットで日報を書くよりも多くの面でメリットがあるのが特徴です。

チームビルディングのために日報を利用する場合には、選択肢の一つとして考えてみても良いでしょう。

日報の具体的な活用例

ここからは具体的な日報の活用例を見ていきます。

日々の情報共有としての日報の活用例

まずは15名程度のスタートアップにおいて、日々の情報共有として日報を使い始めた場合の活用例を見ていきます。

背景と目的

・会社の人数が15名程度になり、誰が何をやっているかがわかりづらくなった
・各人が何をやっているかを共有することで、業務を円滑に進めたい

運用方法

・チャットを利用して毎朝その日何をやるかを共有する
・「今日やること」「今日の一言」程度の簡単なテンプレートで運用

効果と課題

・シンプルな運用のため、数ヶ月経っても日報を継続できている
・とはいえ、自分に関係のない業務についてはコメントが少ないという課題がある

課題に対する対応

・他のメンバーにも絶対に知っておいて欲しいことは強調して記述する形に運用を変更

このケースのまとめ

可能な限りシンプルな運用で始めたこともあり、きちんと継続できている。

また、日報の運用自体も改善が進んでおり、チーム内の情報共有もうまくいきつつあるとのことでした。

新人の教育手段としての日報の活用例

続いて、数百名規模の会社における新卒社員の教育手段として日報を活用する場合の例を見ていきましょう。

背景と目的

・新卒入社した社員に対し、教育目的で日報を書かせたい

運用方法

・決められたフォーマットの日報を1日の終わりにメールで提出
・「今日のスケジュール」「今日のタスク」「明日のタスク」「所感」「共有事項」といったフォーマット

効果と課題

・書く内容が多く、日報の作成に數十分程度かかるケースが見受けられた
・タスクの分解が苦手な新人と、得意な新人で日報の内容にかなりの差が見受けられた
・上司にあたるメンバーからの返信が少なく、徐々に形骸化していってしまった

課題に対する対応

・タスクは重要なものだけを書かせるようにし、内容を簡略化した
・上司にあたるメンバーに返信を促し、日報を中心としたコミュニケーションが行われるようにテコ入れをした

このケースのまとめ

記入内容が多いにも関わらず、上司側からの反応が少なく、結果として日報がすぐに形骸化してしまっていました。
日報の運用を成功させるためにも、書く人だけではなく、読む側の人間も日報の意図をきちんと理解し、積極邸に日報に対するレスポンスを行なっていくようにしましょう。

日報を使ってチームを強くする

ここまでは日報についての現状をみてきました。

最後に、日報を使って強いチームを作る方法についてご紹介していきます。

書かせる日報から、自発的に共有する日報へ

日報といえば「上司が部下に書かせるもの」という意識になりがちですが、チームの情報共有を目的とした日報の場合はいかにして自発的に書かれるかということが大切です。

日報のフォーマットを決めてしまうことも大切ですが、「共有すべきことが何か」を個々人が判断できるチームにしていくことも大切です。適切なタイミングで適切な情報を共有することをチームとして推奨し、情報共有が活発に行われるチームを目指しましょう。

また、日報だからといって、1日一回である必要は全くありません。必要ならば1日複数回の日報を書いても良いですし、週一回のまとまった形の報告でも良いでしょう。大切なことは、共有すべきことが何かが明確になっており、それらが適切なタイミングで共有できていることです。

そのためにも、書かせる日報を卒業し、自発的に共有を行う文化を作っていきましょう。

日報を身近にする

自発的な共有を行うためには、日報がメンバーの身近にあることが大切です。

これまでに述べてきたように、日報は書き手と読み手の双方の協力があって初めて成立するチームビルディングの手段です。そのため、読み手にとっても、書き手にとっても日報を身近なものにしていきましょう。

日報を身近にしていくためには、ツールの選択も重要になってきます。普段使い慣れているメールやチャットでも良いですし、場合によっては日報専用のツールの利用も検討してみましょう。

書きやすくて読みやすいことが、チームの情報共有を進める第一歩です。チームの情報共有を円滑にし、そのこと自体がより強いチームへとつながっていきます。


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